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稼働率計算ツール【無料・登録不要】MTBF・MTTRと直列・並列システムの稼働率を途中式付きで計算

稼働率計算ツール【無料・登録不要】MTBF・MTTRと直列・並列システムの稼働率を途中式付きで計算
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MTBF(平均故障間隔)と MTTR(平均修理時間)から稼働率を計算できる無料ツールです。稼働時間・故障回数・修理時間から MTBF と MTTR を求めることも、装置を直列・並列につないだシステム全体の稼働率を求めることもできます。直列と並列を組み合わせた複雑な構成にも対応しています。

答えだけでなく計算の途中の式も表示するので、基本情報技術者試験・応用情報技術者試験の稼働率の計算問題の学習に使えます。入力したデータはお使いのブラウザの中だけで処理され、サーバーには一切送信されません。

計算はすべて分数で正確に行い、表示するときだけ四捨五入します(0.9 × 0.9 は 0.81 と表示されます)。四捨五入した値には「≒」を付けます。

1. 直列・並列のシステム全体の稼働率

装置の稼働率は「0.9」「90%」のどちらの形でも入力できます。グループの中に、さらに直列・並列のグループを入れて組み合わせられます()。

2. MTBF と MTTR から稼働率を求める

MTBF と MTTR は同じ単位(どちらも「時間」など)で入力してください。

3. 稼働時間・故障回数・修理時間から MTBF と MTTR を求める

4. 稼働率と停止時間の目安

止まっている時間の目安(1 年 = 365 日 = 8,760 時間、1 か月 = 30 日 として計算)
稼働率1 年あたり1 か月あたり1 日あたり

1 行目が入力した稼働率です。2 行目からは、よく使われる値の一覧です。

入力したデータはお使いのブラウザ内だけで計算し、サーバーへの送信や保存は一切行いません。

使い方

直列・並列のシステム全体の稼働率を求める

  1. 「全体のつなぎ方」で、「直列」か「並列」を選びます。
  2. 「+ 装置を追加」で装置を増やし、それぞれの「稼働率」に値を入力します。「0.9」と「90%」のどちらの形でも入力できます。装置名は省略してもかまいません。
  3. 直列と並列を組み合わせるときは、「+ 並列グループを追加」(または「+ 直列グループを追加」)で、グループの中にグループを作ります。グループの中でも、装置やグループを追加できます。
  4. 入力すると同時に、システム全体の稼働率と、内側のグループから順に計算した途中の式が表示されます。

枠の線が実線のグループが直列、点線のグループが並列です。「例:2 台を直列」「例:2 台を並列」「例:直列と並列の組み合わせ」を押すと、例の構成が入ります。

MTBF と MTTR から稼働率を求める

「MTBF」と「MTTR」に同じ単位(どちらも「時間」など)で値を入力すると、稼働率と計算の式が表示されます。

稼働時間・故障回数・修理時間から MTBF と MTTR を求める

「稼働時間の合計」「故障回数」「修理時間の合計」を入力すると、MTBF・MTTR・稼働率が表示されます。問題文で「1,000 時間運用した」のように修理時間を含む期間が書かれているときは、「1 つ目に入力する時間」で「運用期間の合計(修理時間を含む)」を選んでください。運用期間から修理時間を引いて、稼働時間を求めてから計算します。

表示の桁数と停止時間の目安

このツールは、計算を分数で正確に行います。そのため、0.9 × 0.9 は「0.81」と表示されます(コンピュータの普通の小数の計算では、わずかな誤差が出ることがあります)。「表示する桁数」で小数第 2 位〜第 8 位までを選ぶと、その桁で四捨五入して表示します。四捨五入した値には「≒」が付きます。

「4. 稼働率と停止時間の目安」に稼働率を入力すると、1 年・1 か月・1 日あたりにシステムが止まっている時間の目安が表示されます。1〜3 の計算結果の下にも、1 年あたりと 1 か月あたりの停止時間の目安を表示しています。

稼働率・MTBF・MTTRとは?

システムや装置が「どれくらい止まらずに使えるか」を表す代表的な指標です。

用語意味求め方
MTBF(Mean Time Between Failures、平均故障間隔)故障してから次に故障するまでの、平均の稼働時間。長いほど故障しにくい稼働時間の合計 ÷ 故障回数
MTTR(Mean Time To Repair、平均修理時間)故障してから直るまでの平均の時間。短いほど早く復旧できる修理時間の合計 ÷ 故障回数
稼働率全体の時間のうち、正常に動いている時間の割合(0〜1、または 0%〜100%)MTBF ÷ (MTBF + MTTR)

稼働率の式は、「動いている時間 ÷(動いている時間 + 止まっている時間)」という意味です。たとえば MTBF が 480 時間、MTTR が 20 時間なら、稼働率は 480 ÷ (480 + 20) = 480 ÷ 500 = 0.96(96%)です。稼働率を上げるには、MTBF を長くする(故障しにくくする)か、MTTR を短くする(早く直す)かのどちらかです。

稼働率と 1 年間の停止時間の目安

稼働率は「99.9%」のように 9 の並びで表されることがよくあります。1 年を 365 日(8,760 時間)として、止まっている時間を計算すると次のとおりです。

稼働率1 年あたりの停止時間1 日あたりの停止時間
99%87.6 時間(3 日と 15.6 時間)14 分 24 秒
99.9%8.76 時間(8 時間 45 分 36 秒)約 1 分 26 秒
99.99%0.876 時間(52 分 33.6 秒)約 9 秒
99.999%0.0876 時間(5 分 15.36 秒)約 1 秒

計算は「(1 − 稼働率) × 8,760 時間」です。たとえば 99.9% なら (1 − 0.999) × 8,760 = 0.001 × 8,760 = 8.76 時間です。

直列と並列の稼働率の求め方

直列:すべての装置が動いている必要がある

装置が一列につながっていて、どれか 1 つでも止まるとシステム全体が止まる構成です。全体の稼働率は、各装置の稼働率の掛け算です。

例:稼働率 0.9 の装置 2 台の直列 → 0.9 × 0.9 = 0.81

直列につなぐ装置が増えるほど、全体の稼働率は下がります。

並列:どれか 1 つが動いていればよい

同じ役割の装置を複数用意して、すべてが同時に止まったときだけシステムが止まる構成です。「全部が止まっている確率」を 1 から引いて求めます。各装置が止まっている確率は (1 − 稼働率) なので、式は次のとおりです。

全体の稼働率 = 1 − (1 − 装置 1 の稼働率) × (1 − 装置 2 の稼働率) × …

例:稼働率 0.9 の装置 2 台の並列 → 1 − (1 − 0.9) × (1 − 0.9) = 1 − 0.1 × 0.1 = 1 − 0.01 = 0.99

並列にする装置が増えるほど、全体の稼働率は上がります。稼働率 0.9 の装置なら、2 台で 0.99、3 台で 0.999、4 台で 0.9999 です。

直列と並列の組み合わせ:内側から順に計算する

組み合わせた構成では、並列の部分(または直列の部分)を 1 台の装置とみなして、内側から順に計算します。たとえば、稼働率 0.95 のサーバ 1 台に、どれか 1 台が動けばよいクライアント 3 台(各 0.9)と、どちらか 1 台が動けばよいプリンタ 2 台(各 0.8)がつながっている場合は、次のようになります。

  1. クライアント(並列):1 − (1 − 0.9) × (1 − 0.9) × (1 − 0.9) = 1 − 0.1 × 0.1 × 0.1 = 1 − 0.001 = 0.999
  2. プリンタ(並列):1 − (1 − 0.8) × (1 − 0.8) = 1 − 0.2 × 0.2 = 1 − 0.04 = 0.96
  3. 全体(直列):0.95 × 0.999 × 0.96 = 0.911088

この構成は、ツールの「例:直列と並列の組み合わせ」で確認できます。

試験での出題パターンと解き方

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験の午前試験では、稼働率の計算問題が出題されています。ここでは、IPA(情報処理推進機構)が公開している過去問題 2 問と、自作の例題を紹介します。過去問題は、IPA の「試験に関するよくある質問」に従い、出典を明記して掲載しています。

パターン 1:直列と並列の稼働率の差(過去問題)

2 台の処理装置から成るシステムがある。少なくともいずれか一方が正常に動作すればよいときの稼働率と,2 台とも正常に動作しなければならないときの稼働率の差は幾らか。ここで,処理装置の稼働率はいずれも 0.9 とし,処理装置以外の要因は考慮しないものとする。

ア 0.09  イ 0.10  ウ 0.18  エ 0.19

出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問16

「少なくともいずれか一方が動作すればよい」は並列、「2 台とも動作しなければならない」は直列です。

  • 並列:1 − (1 − 0.9) × (1 − 0.9) = 1 − 0.01 = 0.99
  • 直列:0.9 × 0.9 = 0.81
  • 差:0.99 − 0.81 = 0.18

正解はウです(IPA 公開の解答例でも「ウ」)。ツールでは「例:2 台を並列」と「例:2 台を直列」を押すと、それぞれ 0.99 と 0.81 を確認できます。

パターン 2:組み合わせた構成の式を選ぶ(過去問題)

図のように,1 台のサーバ,3 台のクライアント及び 2 台のプリンタが LAN で接続されている。このシステムはクライアントからの指示に基づいて,サーバにあるデータをプリンタに出力する。各装置の稼働率が表のとおりであるとき,このシステムの稼働率を表す計算式はどれか。ここで,クライアントは 3 台のうちどれか 1 台が稼働していればよく,プリンタは 2 台のうちどちらかが稼働していればよい。

(図:1 本の LAN に、サーバ 1 台・クライアント 3 台・プリンタ 2 台がつながっている)
(表:サーバの稼働率 a、クライアントの稼働率 b、プリンタの稼働率 c、LAN の稼働率 1)

ア ab3c2
イ a(1 − b3)(1 − c2)
ウ a(1 − b)3(1 − c)2
エ a(1 − (1 − b)3)(1 − (1 − c)2)

出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問14(図と表は文章に置き換えています)

サーバは 1 台しかないので、サーバ・クライアント全体・プリンタ全体の 3 つの直列と考えます。クライアント 3 台は並列なので 1 − (1 − b)3、プリンタ 2 台も並列なので 1 − (1 − c)2 です。これらとサーバの a を掛け合わせると、a(1 − (1 − b)3)(1 − (1 − c)2) になります。LAN の稼働率は 1 なので、掛けても値は変わりません。

正解はエです(IPA 公開の解答例でも「エ」)。ツールの「例:直列と並列の組み合わせ」はこの問題と同じ構成なので、a・b・c に数値を入れて、式の形を確かめられます。

パターン 3:故障回数と修理時間から求める(自作の例題)

ここからは自作の例題です(実際の過去問ではありません)。

例題:ある装置を 1,000 時間運用したところ、故障が 4 回あり、修理にかかった時間は合計 20 時間だった。この装置の MTBF・MTTR・稼働率はいくらか。

  1. 1,000 時間には修理時間も含まれるので、稼働時間は 1,000 − 20 = 980 時間
  2. MTBF = 980 ÷ 4 = 245 時間
  3. MTTR = 20 ÷ 4 = 5 時間
  4. 稼働率 = 245 ÷ (245 + 5) = 245 ÷ 250 = 0.98

ツールでは「3.」で「運用期間の合計(修理時間を含む)」を選び、1000・4・20 と入力すると確かめられます。「運用期間」と「稼働時間」のどちらが書かれているかを読み分けるのがポイントです。

パターン 4:必要な台数を求める(自作の例題)

例題:稼働率 0.9 の装置を並列につないで、システムの稼働率を 0.999 以上にしたい。最低何台必要か。

n 台の並列の稼働率は 1 − (1 − 0.9)n = 1 − 0.1n です。2 台では 1 − 0.01 = 0.99 で足りず、3 台で 1 − 0.001 = 0.999 になります。答えは 3 台です。ツールで並列のグループに装置を 1 台ずつ追加していくと、稼働率の変化を確かめられます。

よくある質問

ほかの電卓やプログラムと結果が少し違うのはなぜですか?

多くのプログラムは、小数を 2 進数で近似して計算するため、わずかな誤差が出ます。たとえば JavaScript や Python で 0.95 × 0.999 × 0.96 を計算すると 0.9110879999999999 になります(正しくは 0.911088)。このツールは分数で正確に計算してから表示するので、試験の答えと同じ形で表示されます。

「3 台のうち 2 台が動けばよい」構成は計算できますか?

このツールは直列と並列の組み合わせだけに対応していて、「n 台のうち k 台」の構成には対応していません。稼働率がすべて a の装置 3 台のうち 2 台以上が動けばよい場合は、「3 台とも動く確率」と「ちょうど 2 台が動く確率」を足して、a3 + 3a2(1 − a) で求めます(a = 0.9 なら 0.729 + 0.243 = 0.972)。

MTBF と MTTR の単位は何でもよいですか?

稼働率は割合なので、MTBF と MTTR が同じ単位であれば、時間でも日でもかまいません。一方を時間、もう一方を分で入力すると正しく計算できないので、単位をそろえてから入力してください。

入力したデータは保存されませんか?

保存されません。計算はすべてお使いのブラウザの中で行われ、サーバーへの送信も保存も行いません。ページを閉じると入力内容は消えます。

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エンジニアとして働いている hr です。仕事や資格勉強で「こんなツールがあれば」と感じたものを、無料Webツールと解説記事にして発信しています。
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